売上額の信頼性担保のために、明細レベルで決済照合業務を実施
返品やキャンセルが発生した出荷明細を特定
──本日はインタビューにご協力いただき、ありがとうございます。
まずは「決済照合」という業務について、当時の業務の流れを詳しく教えていただけますか?
田中さん: 弊社では複数のECモールにてサプリメント等の販売を行っております。各モールに合わせて様々な決済手段を用意しており、決済代行会社も複数契約しています。
売上は出荷ベースで計上していますが、返品やキャンセルなどが発生した場合最終的に売上を訂正する必要があるため、訂正すべき売上データを特定するために毎月決済結果データとの照合業務をエクセルで行っておりました。
(システム課 田中様)
※本インタビューは2021年10月に行われており、新型コロナウイルス感染拡大防止のためオンラインにて実施しました。
──各決済代行会社からの入金合計額を基準にグロスで売上額を訂正するのではなく、あえて明細照合を行い訂正すべき明細を特定している理由を教えて頂けますか?
植平さん: そうですね、合計額で訂正している会社さんもあるのかもしれませんが、弊社では企業文化もありしっかりと一つ一つの売上に対してチェックを行っています。
納税を行うにあたっての売上の信頼性が必要ですし、根拠立てて説明できるところまで細かくチェックしていく必要があると、税理士からも指摘を受けていました。
エクセルが重くて動かない、、
モールや決済手段の増加によるメンテナンスコストも増大
――ありがとうございます。では、エクセル作業での問題点を教えて頂けますか?
田中さん: まず決済代行会社からの決済データなのですが、会社ごとにフォーマットが異なっているため、一つのエクセルシートにまとめるために加工する必要がありました。当然照合のためのロジックなども変わってきますので、決済手段が増えた際などはその都度ロジックを考えて作っていく必要があり、マクロのメンテナンスにかなりの手間がかかっていました。
また受注の件数も増えてきていましたので、エクセルで作業を行える容量をオーバーしつつありました。自社モールだけでも相当数の決済件数がありましたし、そこにAmazonのようなECモールの分が加わってきますので、エクセルが重すぎて固まってしまうほどでした(笑)。
──お二人の所属はシステム部門と伺っておりますが、決済照合業務はシステム部門の管轄だったのでしょうか?
田中さん: 元々経理部門とシステム部門は同じ部署に属していて、ある程度業務を手伝っていました。
ただ、やはりお金の管理のことなので、システム部門より経理部門が扱ったほうが良い仕事ではありました。私自身のミッションとしては、こうしたバックオフィス業務だけでなく売上分析などのフロント業務も対応範囲でしたので、移管できるのであれば移管したいとは思っていました。
──そんな状況の中、システム化に踏み切ることになったきっかけは何でしたか?
田中さん: どうにか改善したいという課題感はずっと持っていました。ただ、業務自体がニッチなところですので、汎用的なシステムは存在しないだろうと漠然と考えていました。
そこで税理士さんに改善方法についてご相談したところ、Victory-ONE【決済管理】というシステムがあるとご紹介いただき、お話を伺った次第です。
──Victory-ONE【決済管理】以外のシステムは検討されましたか?
植平さん: 我々が想定していたよりもコストが抑えめだったこともあって、導入の意思決定自体はすぐに行いましたね。
田中さん: 現場サイドとしても業務にフィットしそうだと感じましたし、同じようなシステムが他にあるとも思わなかったので、相見積はとらなかった記憶があります。
もちろん導入するにあたって、各決済代行会社のフォーマットに対応できるのかといった疑問も色々とありましたが、営業の方に真摯にお答えいただいて疑問は解消できたので、そこも導入の決め手の一つだったかと思います。
(システム課 植平様)
導入後は作業時間が半減し、決済手段の増加にも柔軟に対応
経理への業務引き継ぎも実現
――それでは最後に、導入後の効果について教えてください。
田中さん: 導入後にモールや決済手段が増えているので一概に比較はできないのですが、当時月間20時間程度かかっていた作業時間が、半分程度まで削減できたと感じています。
植平さん: 業務を経理部門へと引き継ぐことも出来ました。
実際に画面を見せながら操作を覚えてもらうのと同時に、残高のズレが生じた際の処理方法など、我々の頭の中にしかなかったノウハウさえ経理に伝えてしまった後は、スムーズに業務を移行できました。
また、ECモールや決済手段が増えたとしても、新しく照合ロジックを作り上げなくて済むようになったことが大きいです。弊社が子会社と合併したときに、管理するデータが一気に増えたことがあったのですが、その際もVictory-ONEのフォーマットに合わせて子会社分のデータも抽出や加工を行えばよい、という安心感をもって作業を進めることが出来ました。
今後も会社の成長に合わせて決済手段や決済件数が増えることが予想されますが、Victory-ONEがあることで対応できる幅が広がったなと感じています。
今回はインタビューにご協力いただき、ありがとうございました!