会社名 | 株式会社新潟県厚生事業協同公社 |
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住所 | 新潟県長岡市北陽3丁目1番地1 |
設立 | 1963年10月2日 |
事業概要 | 医療・福祉施設、ホテルなど各種サービス産業におけるリネンサプライ、各種ユニフォームレンタルおよび販売、病院、診療所の寝具類に関する一切の業務、医療廃棄物収集運搬、他 |
企業URL | https://www.kyodokosha.co.jp/ |
紙と紙で突き合わせて、次は手入力!人の手で消込を行うのはもう限界だった
株式会社新潟県厚生事業協同公社 様
導入製品:V-ONEクラウド
業種:サービス業
課題:消込システムの新規導入 | 債権管理体制の強化
医療・福祉施設やホテルなどへのリネンサプライ、ユニフォームレンタル・販売まで幅広く手がける、株式会社新潟県厚生事業協同公社。同社は1963年に新潟県で設立され、以来60年以上、医療や福祉の現場で「治療・介護に専念できる環境」を提供し続けています。設立以来、順調に増え続けている顧客からの入金は毎月2,000件以上。同社では長年これらの入金消込をすべて手作業で行っていましたが、月末には担当者を増員する必要があり、また残業時間も増えるなど効率化のボトルネックとなっていました。
そこで同社が利用している会計システム「SystemBox会計」のベンダーであるNTC社から、「V-ONEクラウド」の紹介を受け導入を決定。入金消込業務の効率化とコスト削減を実現しました。今回はメディカル事業本部 顧客管理部の酒井様と棚橋様に「V-ONEクラウド」を導入いただいた経緯や、導入後の効果について伺いました。
目次
60年の歴史をもつリネンサプライとユニフォームレンタル事業。その入金件数は月2,000件以上
病院への寝具リースを出発点として設立された新潟県厚生事業協同公社。寝具や白衣などリネン類のクリーニングとレンタルを一括して担い、60年間にわたり24時間365日休むことのない病院や福祉施設の運営を支えてきました。また現在では業態を拡大し、各種ユニフォームのレンタル・販売、医療廃棄物収集・運搬まで幅広く手がけています。
今回「V-ONEクラウド」の導入対象となったのは、リネンサプライ事業とユニフォームレンタル事業です。この2つの事業を合わせて毎月2,000件以上の入金があるのですが、これらの入金消込作業はすべて手作業で行われていました。
「リネンサプライ事業とユニフォームレンタル事業の比率はおおよそ7:3程度で、請求件数が月に2,000件以上、入金件数もほぼ同数です。」(酒井氏)
「現金での入金もありますが、ほとんどは銀行振込となっているので銀行が4行、5口座に入金があります。毎月、月末は大変なことになっていました(笑)」(棚橋氏)
入金消込の手順は、まず4つの銀行からの入金データをプリントアウトし、やはりプリントアウトした請求データと目視で突合します。入金が確認できたものは得意先コードをプリントアウトした入金一覧に書き込んで、販売管理システム「スーパーカクテルCore販売」に手動で入力するというものでした。つまり入金確認・消込業務のほとんどが手作業・手入力だったのです。
「V-ONEクラウド」導入前の運用フロー
「入金消込は、毎月5日や10日にも行っていましたから、月末に2,000件全ての消込処理を行うわけではありません。それでもやはり、月末は請求が集中するため、大量の消込処理が必要となりました。5〜6人で2日間か3日間、とくにメインの2人(酒井氏と棚橋氏)と管理職は残業していました。」(棚橋氏)
「約2,000件の入金消込を月末までに行い、2営業日で締めていましたね。そうでないと月次の締めに間に合わないのです。この間は本当に余裕がなくて、営業からの入金問い合わせにもなかなか答えられない状況でした。」(酒井氏)
時代が求める働き方改革と業務効率化、そしてコスト削減。すべてを実現するには業務をデジタル化が必要
この状況には、顧客管理部の上長も頭を悩ませていました。
- 労務管理や働き方改革の観点から、月末のこの状況を改善しなければならない
- 営業からの入金問い合わせに、スピーディーに回答ができていない
- 人件費や残業代の削減と、業務効率の向上が必要性
同社の経理部における課題
そこで、同社が以前から業務改善パートナーとしてお付き合いのあったNTC社に入金消込業務の改善策を相談したところ、R&AC社の「V-ONEクラウド」を提案されました。
「NTCさんは以前から「V-ONEクラウド」をご存じだったようで、提案は「V-ONEクラウド」一択でした。こんな経緯で現在のシステムへのつなぎ込み作業も含め、「V-ONEクラウド」の導入をお願いすることになりました。」(酒井氏)
「V-ONEクラウド」の導入は2つのステップに分けて行われました。
第1ステップ:入金データの自動連携と販売管理システムの請求データを取り込むフロー構築
「V-ONEクラウド」の「入金データ自動連携」機能を利用し、銀行からの入金データをAPI経由で取り込みます。「スーパーカクテルCore販売」から請求データ(CSV)をインポートし、「V-ONEクラウド」で入金消込します。消込結果(残高・繰越管理)を、データ出力するところまで(消込データの結果入力は手作業)を行います。
第2ステップ:入金消込済みの消込結果データを販売管理システムへ取り込むフロー構築
消込結果のデータ(CSV)を「スーパーカクテルCore販売」にCSVでインポートします。「V-ONEクラウド」の消込済み入金データは、販売管理のインポート形式に合わせて出力できるので、ファイル加工が必要なく、工数を削減できます。
なぜ、わざわざ入金消込システムを2つのステップに分けて導入したのでしょうか?
「V-ONEクラウド」導入後のフロー(第1ステップ)
「すべて自動化されれば便利なのはわかっていましたが、今までやっていたやり方から、なかなか切り替えられませんでした(笑)。10年以上同じやり方で消込作業をしていましたから。そのため第1ステップでは販売システムまでつなげず、消込結果をCSVに落とし、さらに今まで使っていた書式に変換して手入力していました。」(棚橋氏)
「目が今までの書式に慣れていたんですね。実は予算の問題もあったのですが、半年間はこの状態で運用を続けました。」(酒井氏)
「V-ONEクラウド」導入後のフロー(第2ステップ)
第1ステップの稼働まで導入開始から3〜4カ月、それから半年の運用を経て第2ステップが運用開始となりました。DXの推進が盛んに叫ばれていますが、システムを運用(操作)するのはあくまで人間です。今まで慣れてきた作業工程をいきなり変えてしまうのは、無理があるのかもしれません。新潟県厚生事業協同公社では、新しいシステムを使う人の慣れやストレスに配慮しながら、順次「V-ONEクラウド」の導入を進めていったのです。
本格的に稼働した「V-ONEクラウド」の導入効果は抜群!入金消込の負担は1/3以下になった
ステップを分けて導入した「V-ONEクラウド」は、最終的に抜群の効果を発揮しました。月末に約3日かかっていた入金消込の業務は、1日に短縮されました。人数も1〜2名で対応できるようになり、遅い時間まで残業することもなくなりました。
「全銀行の分(4銀行5口座)をサッとデータで取り込んでくれるので、消込処理していなくても入金検索で入金の有無を確認できる。これも良かったですね。以前のように、いちいちCSVで落として入金を確認しなくてもいい。以前は消込作業が終わらないと、営業から入金されたか聞かれてもすぐには回答できませんでした。上長からは月末に締めて次の日には未入金のお客様をフォローしたいといわれていたので、これも「V-ONEクラウド」の導入で解決しましたね。」(棚橋氏)
「消込できないデータも多少は残ります。前受金とか概算計上しているものとか……そもそも請求データがありませんからね。でも月に20件くらいなので、手動で処理が可能です。「V-ONEクラウド」の導入で、以前とは比べものにならないくらい楽になりましたね。あとは振込手数料の問題。以前は振込手数料を当社で負担していたのですが、インボイス制度が始まってからはお客様にご負担をお願いしています。個人のお客様はほとんどご負担いただいているのですが、法人のお客様は振込される担当者様で毎回違う場合があるので(笑)。ここでは、「V-ONEクラウド」のAIによる自動入金消込機能が活躍していますね。うまく消込してくれます。」(酒井氏)
今回は顧客管理部の酒井様と棚橋様にお話を伺いました。「働き方改革」や「残業抑制」、「未入金督促の早期化」、「業務効率の向上」などが喫緊の経営課題となっていたことがわかります。業務のDXや経営課題の解決はどうしても先を急いでしまう傾向にありますが、担当者や実際にシステムを操作する人の練度(物事に慣れた程度、熟練度)に合わせたシステムの導入が成功の秘訣といえそうです。
「V-ONEクラウド」の導入で課題解決につながった機能や特徴
今回の新潟県厚生事業協同公社様の「V-ONEクラウド」導入では、以下のような導入の工夫やアプリケーションの機能が課題解決につながったといえるでしょう。
- 実際に操作する人の練度に合わせた稼働スケジュール
- スムーズに導入できるクラウド版の採用
- AIによる自動入金消込機能
- NTC社との連携
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