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入金管理とは|システム化で30時間の作業を数十秒にする方法

入金管理とは|システム化で30時間の作業を数十秒にする方法

入金管理とは取引先に請求した金額が入金されているかどうかを確かめ、管理する作業です。本記事では、月次で行われる入金管理業務の具体的な作業内容を解説します。また、事例をもとに入金管理をシステム化することでどれくらい効率化を図れるのかもあわせてご紹介します。入金管理を担当している方は、ぜひ参考にしてください。

 

目次

入金管理とは|具体的な業務内容を解説

入金管理業務の入金計算

入金管理とは、取引先に請求した金額が、入金予定日までに入金されているかどうかをチェックする作業のことです。主な業務としては、以下の4種類があります。

入金予定の確認

請求情報をもとに

  • 入金予定日
  • 入金が行われる取引先
  • 入金予定額

これらの情報を事前に整理しておきましょう。情報を把握しておくことで、入金予定日を迎えたらすぐに作業を行うことができます。それだけでなく、キャッシュフローを把握する上でも必要になります。

売掛金との照合

請求書の金額確認

先方に発行した請求書の金額と入金額が一致しているかどうかを確認します。問題がなければ、会計システムに売掛金を消す仕訳を入力します。過不足があった場合には、取引先の入金ミスも考えられますが、こちらから送付した請求書の金額に誤りがなかったかどうかの確認も必要です。

未入金の確認・催促

請求書に記載した入金期日までに入金がないことが確認できた場合、取引先に催促を行います。取引先が多いときは未入金一覧表を出力し、入金のない企業だけを抽出すると催促をしやすいです。催促は経理担当者が行う場合もあれば、直接つながりを持つ営業担当者が行う場合もあります。

なお、取引先が入金しているのに未入金であると判断して催促してしまうと、取引先からの信用を失いかねないので注意が必要です。

未入金の確認については、売掛金を管理する「債権管理」、未入金の売掛金を管理する「滞留管理」とも関わりがあるので、合わせて理解しておくとよいでしょう。

入金消込

入金消込とは、取引先からの入金が確認された際に、帳簿上の「売掛金」を消して「現金」や「預金」を計上する仕訳をすることです。

入金消込は入金管理において最も重要な作業であると同時に、非常にミスが起こりやすいことでも知られています。取引先の数が増えると以下のようなことが考えられます。

  • 複数の取引先へ請求している請求金額が同額
  • 企業名が似ている
  • 子会社への請求に対する入金を親会社が行うので入金元と請求先の会社名が違う
  • 振込名義と会社名が違う
  • 請求額に対する入金額の消費税や振込手数料の差分が合わない
  • 1つの請求に対して分割されて入金されてくる

上記のように様々な入金パターンや考慮すべき点があり、どこからいくら入金されて、どの売掛金を消せばよいのかを担当者が判断出来ず、人的ミスが起こるリスクが高まるのです。

また、取引先が増えるとそれだけ「クセ」のようなパターンが増え、経験者からの業務の引継ぎがしづらく、属人化しやすい作業でジョブローテーションもしづらい業務となっています。

入金管理業務の1カ月のスケジュール

入金スケジュールを確認

入金管理における1カ月のスケジュールを、大きく「月初」「月中」「月末」に分けて確認しましょう。

月初に取り組む業務

月初は先月の売上高を確定させ、月次決算を進める必要があります。また月次決算で経理が忙しいタイミングと重なるため、入金消込を販売管理システムへの手入力で行っている場合には、ヒューマンエラーが発生しないよう十分に注意が必要です。

月中に取り組む業務

月中になると取引先からの入金が始まります。入金期日に遅れなく、入金が行われているのか、入金額が正しいかどうかを日々チェックします。もし売掛金の入金額と請求額が一致しない場合はその原因を明らかにする必要があります。自社が発行した請求書の金額に誤りがない場合は、入金額の差異について取引先に確認しましょう。

月末に取り組む業務

月末は入金が多く消込作業が集中するタイミングです。月末に支払日を設定している企業が多いため、預金口座に大きな金額が一度に入金されます。取引先からの入金予定日になったら、通帳をもとに入金された金額とと売掛金台帳の金額を照合し、会計システムに売掛金を消す仕訳を入力していきます。

突合作業を目視で行っている場合、取引件数が増えていくと、金額が同じ取引が複数あったり、請求した金額と入金された金額に相違があったりして、確認作業に膨大な時間がかかることもあります。

入金管理の注意点2つ

入金管理を行うにあたっては、「振込手数料の管理」と「誤差やまちがえた入金があったときの対処法」の2点に注意が必要です。

振込手数料の管理

取引先が入金を行う際、銀行に支払う振込手数料が発生します。原則として、支払う側が負担しますが、自社が負担するのか、それとも取引先が負担するのかを事前に決めておく必要があります。トラブル防止のため、取引を開始する前に振込手数料負担について取り決めておき、契約書に記載しておきましょう。

もし、取引先に振込手数料を負担してもらう場合、手数料を節約するために、取引先が複数の債権分を合算して入金することもあります。また、振込手数料は金融機関によって変わり、さらに窓口で行うのか、ATMで行うのか、ネットバンキングで行うのかによっても変わることもあります。

誤差や間違えた入金があったときの対処法

請求額と入金額に誤差があるときは、すぐに取引先に連絡し、なぜ誤差が生じたのかを確認することが大事です。その上で、入金額が足りないときは差額を提示した上で再請求し、請求額よりも多く金額が振り込まれているときは返金します。

振込手数料が取引先負担である場合、入金額が足りないときは手数料も加えた上で再請求し、請求額よりも多く金額が振り込まれているときは、手数料分を差し引いて返金する必要があります。

各種入金方法のメリット・デメリットは?

入金チェックのため通帳の確認

各種入金方法についてご紹介します。

振込

企業にも個人にも対応でき、代金を受け取るまでの時間が短い点はメリットです。一方、銀行窓口や、ATMでの振込の場合、店舗へ行く必要があり、1件ごとに手数料がかかることがデメリットです。インターネットバンキングを利用すれば店舗へ行く必要がありません。また振込などの取引データを会計ソフトと連携することにより、仕訳を手入力する手間を省くことができます。

手形

手形による支払いでは、現金での支払いを延ばせる点がメリットです。ただし、振出人が期日までに支払の履行ができなければ、代金を回収できないリスクが高まる点がデメリットです。

小切手

現金に比べて盗難、紛失のリスクが少ない点がメリットです。一方、小切手を銀行に持ち込んだ際、取引先の預金残高が不足しているために支払ができない「不渡り」となるリスクがある点がデメリットです。

でんさいネット

でんさい(電子記録債権)とは、でんさいネット(株式会社全銀電子債権ネットワーク)が提供するサービスで、手形や振込などアナログな手法に代わる電子的な決済手段のことです。手形や小切手のような現物がなく、すべてオンライン上で完結するので盗難、紛失のリスクをより減らせる点がメリットです。一方で取引先と自社の両方がでんさいネットを利用している必要があること、認知度が低いことなどがデメリットです。

現金回収

代金を回収できないというリスクをゼロにできる点がメリットといえます。入金管理が大変で、複数の金種を管理しなければならない点と、その場で領収書を発行しなければならない点がデメリットです。

ファクタリング

ファクタリングとは、債権を専門のファクタリング業者に売却して早期に現金化することです。即日で現金化できる点は大きなメリットです。一方、契約内容によっては手数料が高くつく場合があることがデメリットです。

期日現金

期日現金とは、売掛金の決済方法のひとつで、90日後など決められた期日に現金の振り込みを行う支払方法のことです。通常、支払いサイトを60日以上にする場合、リスクヘッジの観点から換金性の高い手形を用いた決済にするのが一般的です。しかし、手形は印紙税などの諸費用がかかるため、振り出し側のコストを削減する観点から期日現金が用いられる場合もあります。

また電子記録債権(でんさい)も手形と同様に、期日前に金銭債権が発行され、自由に換金することができるというメリットがあります。しかしでんさいは、支払側と受取側のどちらも利用していなければ、取引に用いることができない点がデメリットです。対して期日現金は、請求書の発行だけで済むという点がメリットといえるでしょう。

クレジットカード

現金を扱う必要がないので、現金管理の手間を減らせる点がメリットですが、決済手数料がかかる点、売上があった日から入金日までタイムラグがある点がデメリットです。

後払い

取引時点で資金がなくても商品・サービスの販売ができるため、販売機会を増やせる点がメリットです。ただし商品・サービスを提供してからの代金回収となり、未回収リスクを伴う点がデメリットです。

口座振替

取引先の預金口座から自動で引き落とされるので、支払を忘れるなどのリスクを避けられる点がメリットです。一方で口座振替の申し込みから開始まで1~2カ月の期間が必要なこと、取引先の口座が残高不足だと未回収となる点がデメリットです。

入金管理の方法2つ

入金管理業務

入金管理には、エクセルなど表計算ソフトを使用した手動管理と、クラウドサービスなどによる自動管理の2種類があります。

エクセルなど表計算ソフトによる手動管理

テンプレートがあるので、管理自体は始めやすいのがメリットといえます。ネット上で入手できるので、自社に適した書式のテンプレートを探してダウンロードすれば使用可能です。

ただしエクセルなどの表計算ソフトを使用する場合、手作業となるためどうしても作業に時間がかかってしまいます。また、自社のパソコンに不具合が生じると、入金管理が一切できなくなるので注意が必要です。人為的ミスや災害などにより管理データが消えるリスクもあるため、安全のため定期的にバックアップを取ることも求められます。入金管理を始めやすいという利点がある一方で、時間・手間がかかる点やデータ消失のリスクがある点が難点といえます。

クラウドサービスなどによる自動管理

事業拡大等に伴い、取引件数が増加してくると、紙で作業するのはもちろん、エクセルなどの表計算ソフトを手作業で使用することも煩雑になります。

現在では、クラウドサービスを通して自動で入金管理を行ってくれる便利なシステムを利用する方法もあり、活用すると作業負担・時間を大幅に減らせます。

また、クラウドサービス事業者側がデータの管理を行うため、人的ミスによるデータ消失のリスクを回避することが可能です。データのバックアップもクラウドサービス事業者側で行ってくれるため、災害などで自社のパソコンにトラブルが生じても、新たなパソコンを使用すれば引き続き入金管理を行えます。

実際、表計算ソフトによる手動管理からクラウドサービスによる自動管理へと移行したことで、入金管理にかかる時間が減り、作業効率を大きく向上させた企業は多いです。

入金管理はシステム化で30時間から数十秒に削減できる

入金管理の自動管理システムを導入し、作業効率の大幅な上昇を実現させた企業の一つに、「伊藤忠エネクス株式会社 」があります。同社は伊藤忠グループ内でエネルギー商社として事業活動を行っており、扱う商材が多岐にわたり、少数の顧客に対して複雑な入金消込作業が必要になります。

以前は手動管理で入金消込を行っていたため、時間・手間ともに負担が大きかったといいます。何回も確認作業が必要となるため、1件の処理を終了するのに最低でも1分かかります。これを合計で数千件分を行う必要があったため、数カ月経過しても消込が完了しない場合もあったようです。

しかも同社では、入金消込は営業担当者が各自で作業するという状態でした。営業担当者が入金消込作業に追われると本来の業務である営業活動に支障が出ます。入金管理に手間がかかることが、営業効率を大幅にダウンさせる要因にもなりえます。

ところが入金管理を自動で行うシステムを導入したことで、状況は大幅に改善。それまで30時間以上かかっていた入金消込作業は数十秒で完了できるようになりました。目視で行っていた請求と入金記録をシステムが自動でリスト化してくれるので、瞬時に1,000件分をまとめて消し込むことも可能になったといいます。

このように、債権管理・入金消込システムを利用することで、それまでの作業量が一変して効率化を図れるケースもあります。手作業による入金管理に課題を抱えている場合は、一度債権管理・入金消込システムを検討してみてもいいかもしれません。

R&ACの「Victory-ONE」は、入金消込・債権残高管理から滞留督促管理、営業現場へのメールによる回収情報の配信まで幅広くカバーすることが可能です。AI(機械学習)による高度な自動照合機能が搭載されており、取引先ごとに異なるロジックも学習します。

V-ONEクラウド連携図

正確な入金状況を把握できると、未入金もすぐ発見することができ、営業への連絡も正確でスムーズになります。正確で素早い未入金のお知らせは、取引先の企業様にも喜ばれるはずです。

 

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