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決済代行とは?気になる仕組みと本当に必要なのかを徹底解説

決済代行とは?気になる仕組みと本当に必要なのかを徹底解説

近年、実店舗でのクレジットカード決済やQRコード決済、コンビニ決済、携帯キャリア決済などのキャッシュレス決済の普及や、コロナ禍による電子商取引(EC)の定着などにより、消費者の支払方法が多様化しています。そのため、小売業、ECサイト運営などでは複数の決済手段のニーズに対応する必要性が高まっています。
 
実店舗やECサイトの運営などでクレジットカードや電子マネーなどのキャッシュレス決済を導入するには、各決済機関との間で契約手続きを結ばなければなりません。しかし、個々の決済機関との間で複数の契約を個別で取り交わすのは容易ではありません。そこで、決済代行サービスが必要になります。
 
ここからは、決済代行の概要とメリットについて解説します。

 

目次

決済代行とは?

決済時に決済代行会社のコードを読み取り

決済代行とは、実店舗やECサイトの運営者と、決済機関との間を決済代行会社が仲介する仕組みのことです。この仕組みを利用すると、実店舗やECサイトの運営者が決済代行会社を通じて、複数の決済機関と一括で契約を結ぶことが可能になるのです。
 
たとえば、消費者がスーパーやオンラインショップなどで複数の決済方法を選択できるようになっている場合も、スーパーやオンラインショップの運営会社が決済代行サービスを利用しており、決済代行会社が複数の決済機関との契約手続きや決済システム運用までを代行していることが少なくありません。

決済代行の役割

決済代行には主に2つの役割があります。業務効率をアップすることと、決済方法の多様化に対応することの2つです。順番に解説しましょう。

 

業務効率のアップ

決済代行を利用することで、実店舗やECサイトの運営者は複数の決済システムを管理する手間を省くことができます。
 
まず、決済代行サービスを利用しないケースを考えてみましょう。あるECサイトでは、銀行振込とクレジットカード決済、コンビニ決済などの決済方法を準備しています。消費者のニーズに対応するためですが、複数の決済方法を提供するには、それぞれの決済機関と個別に契約しなければなりません。
 
5つのサービスを利用している場合、5つを別々に管理する必要があります。各決済システムに合わせてECサイトのシステム改修が必要となり、開発コストも増えてしまいます。決済代行会社を利用すれば、これら個別のサービスを1つにまとめ、管理を一元化することができます。

 

決済方法の多様化への対応

決済代行サービス利用後の確認

消費者の決済に関するニーズを満たすため、実店舗やECサイトに全ての決済機関と個別に契約することは、現実的ではありません。また、実店舗やECサイト側が消費者のニーズを無視して一方的に決済方法を決めてしまうと、多くの機会損失が発生する可能性があります。
 
たとえば、消費者が商品を購入する段階で、電子マネー決済を希望したとします。その時にECサイト側が現金振込による決済にしか対応していないと、消費者は購入を断念してしまう可能性があります。
 
こうした機会損失を減らすために、決済に関する業務を一括で管理するのが、決済代行サービスの重要な役割です。特にECサイトでは、ユーザーはさまざまな決済手段を求めています。その期待に応えるためには、決済代行サービスの利用は欠かせないといえるでしょう。

決済代行サービスのメリット・デメリット

今や複数の決済手段を整えたい実店舗やEC運営の事業者にとって、決済代行サービスは必要不可欠になっています。それでも導入を悩んでいる場合は、ここで紹介する具体的なメリットとデメリットを確認してみましょう。

決済代行サービスを利用するメリット

お店でのバーコード決済の利用イメージ

決済代行のメリットは、「決済に関するすべての処理を一括管理できる点」にあります。クレジットカードを例に説明しますが、カード会社はそれぞれ独自のシステムで運営しています。決済代行を利用すれば、導入前の審査・手続き・契約をカード会社複数社分まとめて進めることができ、クレジットカード・ブランドとの一括契約が可能になります。
 
また、現在は決済方法の多様化にともない、クレジットカード以外のさまざまな決済サービスに対応する決済代行サービスも普及しています。
 
さらに、経営管理でも大きなメリットがあります。決済代行サービスを利用すれば、複数の決済サービスでの売上管理を一元化できます。もちろん、サービスごとに売上を確認することも可能です。また、決済代行会社が締め日や入金日を一本化してくれるので、経理業務の大幅な効率化にもつながります。

決済代行を利用するデメリット

一方でデメリットとして挙げられるのは、決済代行には手数料がかかることです。そのため、決済代行会社を選ぶ際には、複数の会社を比較して、手数料負担が少ない会社を選択するのも1つの方法です。
 
しかし、決済代行会社を通さずにすべて自社で行った場合、管理が非常に煩雑になります。手数料がかかることを考えても、決済代行を利用したほうが手間も時間も削減できます。手数料を加味した場合でも、各決済サービスの管理工数を考えると、メリットが大きいのではないでしょうか。

決済代行会社一覧

小規模な店舗であれば、1つの決済代行会社で十分かもしれませんが、ビジネスの規模が大きくなり、決済方法が複数必要になった場合、複数の決済代行会社と契約を結ぶこともあります。
 
決済代行会社と契約する際には、サービスや手数料の面で比較し、実店舗やECサイトに合った会社を選ぶことが重要です。その参考として、ここでは主な決済代行会社をいくつか紹介します。
 

主な決済代行会社一覧
企業向け決済代行 コンビニ後払い決済 コンビニ翌月払い決済
GMOペイメントゲートウェイ GMO後払い atone
ペイジェント ジャックス Paidy
DGフィナンシャルテクノロジー NP後払い
ソニーペイメント 後払いドットコム
ソフトバンクペイメント スコア後払い
ヤマトフィナンシャル
GMOイプシロン
ゼウス
メタップスペイメント
auペイメント

企業向け決済代行会社の中でも、GMOペイメントゲートウェイは主に大企業向けであり、GMOイプシロンは中小企業向けというように、得意分野が異なります。決済代行会社を選ぶ時には、手数料を比較するだけではなく、どの分野に向いているのか、またはどの分野に特化しているのかなど、さまざまな基準で比較するとよいでしょう。

まとめ:決済代行を活用して、機会損失を防ぎ、事業拡大へ

支払い時に決済代行会社を利用するイメージ

決済方法の多様化にともない、決済代行サービスの役割も重要性を増しています。最後に、決済代行サービスを活用するためのポイントをまとめておきましょう。

  • 決済代行とは、さまざまな決済方法を一元的に管理して、実店舗やECサイトの運営効率化を図るサービス
  • 決済代行を活用すれば、消費者のニーズに対応するための決済システムの構築が、ワンストップで可能に

消費者の決済方法に対するニーズに応えられないと、機会損失が発生してしまうかもしれません。決済代行サービスの重要性を理解して、ぜひ業務効率化と事業拡大のヒントにしてください。
 
最後に、1点注意すべきポイントを挙げておきます。決済代行サービスを利用しても、返品やキャンセルによる会計上のズレが生じたり、売上額と入金額に違算が発生する場合があります。注文データと決済データの正確な照合には、決済管理ツールの導入が効果的です。
 
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